日蓮大聖人御書
ネット御書
(一代五時継図)
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 観念法門経に云く酒肉五辛誓つて発願して手に捉らざれ口に喫らわざれ若し此の語に違せば即ち身口倶に悪瘡著かんと願せよ文。
 法然上人の起請文に云く酒肉五辛を服して念仏を申さば予が門弟に非ずと文。
 観念法門経に云く戒を持ちて西方弥陀を思念せよと文。
 無量寿経に云く三心を具する者は必ず彼の国に生ずと文。
 善導の釈に云く若し一心も少ければ即ち生ずることを得ずと明らかに知んぬ一少は是れ更に不可なることを、茲に因つて極楽に生ぜんと欲するの人は全く三心を具足す可きなり。
 月蔵経に云く我が末法の時の中の億億の衆生行を起し行を修すとも未だ一人も得る者有らず、当今は末法なり現に是れ五濁悪世なり唯浄土の一門のみ有つて通入す可きの路なり文。
 遺教経に云く浄戒を持つ者は販売貿易し田宅を安置し人民奴婢畜生を畜養することを得ざれ一切の種植及び諸の財宝皆当に遠離すること火坑を避るが如くすべし草木を斬伐し墾土掘地することを得ざれ文。
 善導和尚の所釈の観念法門経の酒肉五辛を禁ずる事の依経をいわば、無量寿経一に依り二巻十六観経二に依り一巻四紙の阿弥陀経三に依り一巻般舟三昧四に依り十往生経五に依り一巻浄土三昧経六に依る一巻 雙観経の下に云く無智の人の中にして此の経を説かざれ文。
一、観経と法華経との説時各別の事
 善導和尚の疏の四に云く仏彼の経を説きたまいし時処別時別教別対機別利益別なり又彼の経を説きたもう時は即ち観経弥陀経等を説き給う時に非ず文。


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