日蓮大聖人御書
ネット御書
(富士一跡門徒存知の事)
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 駿河国西山由井某に賜る、正本日興に上中二巻之れ在り[此中に面目俄に開く事]下巻に於いては日昭が許に之在り。
 一、下山抄一巻。
 甲斐の国下山郷の兵庫五郎光基の氏寺平泉寺の住僧因幡房日永追い出さるる時の述作なり、直に御自筆を以て遣さる、正本の在所を知らず。
 一、観心本尊抄一巻。
 一、取要抄一巻。
 一、四信五品抄一巻。[法門不審の条条申すに付いての御返事なり仍つて彼の進状を奥に之を書く。]
 已上の三巻は因幡国富城荘の本主今は常住下総国五郎入道日常に賜わる、正本は彼の在所に在り。
 一、本尊問答抄一巻。
 一、唱題目抄一巻。
 此の書最初の御書文応年中常途天台宗の義分を以て且く爾前法華の相違を註し給う、仍つて文言義理共に爾なり。
 一、御筆抄に法華本門の四字を加う、故に御書に之無しと雖も日興今義に従って之を置く、先例無きに非ざるか。
 一、本尊の事四箇条
 一、五人一同に云く、本尊に於ては釈迦如来を崇め奉る可しとて既に立てたり、随つて弟子檀那等の中にも造立供養の御書之れ在りと云云、而る間盛に堂舎を造り或は一躰を安置し或は普賢文殊を脇士とす、


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