日蓮大聖人御書
ネット御書
(中興入道消息)
<1.前 P1335 2.次>

北風吹けば南海のいろくづ其の風にあたりて大海の苦をはなれ東風きたれば西山の鳥鹿其の風を身にふれて畜生道をまぬかれて都率の内院に生れん、況やかのそとばに随喜をなし手をふれ眼に見まいらせ候人類をや、過去の父母も彼のそとばの功徳によりて天の日月の如く浄土をてらし孝養の人並びに妻子は現世には寿を百二十年持ちて後生には父母とともに霊山浄土にまいり給はん事水すめば月うつりつづみをうてばひびきのあるがごとしとをぼしめし候へ等云云、此れより後後の御そとばにも法華経の題目を顕し給へ。
=弘安二年己卯十一月卅日          身延山 日蓮花押
%中興入道殿女房
*是日尼御書

 さどの国より此の甲州まで入道の来りたりしかばあらふしぎ(不思議)とをもひしに又今年来りなつみ水くみたきぎこりだん王の阿志仙人につかへしがごとくして一月に及びぬる不思議さよ、ふでをもちてつくしがたし、これひとへに又尼ぎみの御功徳なるべし、又御本尊一ふくかきてまいらせ候、霊山浄土にてはかならずゆきあひたてまつるべし、恐恐謹言。
=卯月十二日         日蓮
%尼是日


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