日蓮大聖人御書
ネット御書
(開目抄上)
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二乗成仏の国をさだめ劫をしるし所化の弟子なんどを定めさせ給へば教主釈尊の御語すでに二言になりぬ自語相違と申すはこれなり、外道が仏陀を大妄語の者と咲いしことこれなり、人天大会けをさめてありし程に爾の時に東方宝浄世界の多宝如来高さ五百由旬広さ二百五十由旬の大七宝塔に乗じて教主釈尊の人天大会に自語相違をせめられてとのべかうのべさまざまに宣べさせ給いしかども不審猶をはるべしともみへずもてあつかいてをはせし時仏前に大地より涌現して虚空にのぼり給う、例せば暗夜に満月の東山より出づるがごとし七宝の塔大虚にかからせ給いて大地にもつかず大虚にも付かせ給はず天中に懸りて宝塔の中より梵音声を出して証明して云く「爾の時に宝塔の中より大音声を出して歎めて云く、善哉善哉釈迦牟尼世尊能く平等大慧教菩薩法仏所護念の妙法華経を以て大衆の為に説きたもう、是くの如し是くの如し、釈迦牟尼世尊の所説の如きは皆是れ真実なり」等云云、又云く「爾の時に世尊文殊師利等の無量百千万億旧住娑婆世界の菩薩乃至人非人等一切の衆の前に於て大神力を現じたもう、広長舌を出して上み梵世に至らしめ一切の毛孔より乃至十方世界衆の宝樹の下の師子の座の上の諸仏も亦復是くの如く広長舌を出し無量の光を放ちたもう」等云云、又云く「十方より来りたまえる諸の分身の仏をして各本土に還らしめ乃至多宝仏の塔も還つて故の如くし給うべし」等云云、大覚世尊初成道の時諸仏十方に現じて釈尊を慰諭し給う上諸の大菩薩を遣しき、般若経の御時は釈尊長舌を三千にをほひ千仏十方に現じ給い金光明経には四方の四仏現せり、阿弥陀経には六方の諸仏舌を三千にををう、大集経には十方の諸仏菩薩大宝坊にあつまれり、此等を法華経に引き合せてかんがうるに黄石と黄金と白雲と白山と白冰と銀鏡と黒色と青色とをば翳眼の者眇目の者一眼の者邪眼の者はみたがへつべし、華厳経には先後の経なければ仏語相違なしなににつけてか大疑いで来べき、大集経大品経金光明経阿弥陀経等は諸小乗経の二乗を弾呵せんがために十方に浄土をとき凡夫菩薩を欣慕せしめ


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