日蓮大聖人御書
ネット御書
(一代五時継図)
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 大隅正八幡の石の銘に云く昔霊鷲山に在つて妙法華経を説く衆生を度せんが為の故に大菩薩と示現すと文。
 行教和尚の夢の記に云く阿弥陀三尊
 延暦二十三年甲申春、伝教大師渡海の願を遂げんが為に筑前宇佐の神宮寺に向つて自ら法華経を講ず、即ち託宣して云く我此の法音を聞かずして久しく歳年を歴たり幸に和尚に値遇して正教を聞くことを得て至誠に随喜す何ぞ徳を謝するに足らん苟くも我が所持の法衣有り即ち託宣の主斎殿を開いて手に紫の袈裟一を捧げて和尚に上る、大悲力の故に幸に納受を垂れたまえ、是の時禰宜祝等各各之を随喜す元来此くの如きの奇事見ず聞かざるかなと、彼の施す所の法衣は山王院に在り文。
 元慶元年丁酉十一月十三日権大宮司藤原実元女七歳にして託宣して云く我日本国を持ちて大明神と示現す本躰は是れ釈迦如来なり。
 延喜二年四月二日二歳計りの小児に託宣して云く我無量劫自り以来度し難き衆生を教化す未度の衆生の為に此の中に在つて大菩薩と示現すと文。
一、北野の天神法華経に帰して真言等を用いざる事
 天神の託宣に云く吾円宗の法門に於て未だ心に飽かず仍つて遠忌追善に当て須く密壇を改めて法華八講を修すべきなり、所以に曼陀羅供を改めて法華八講を始め吉祥院の八講と号す是なり、彼の院は北野天神の御旧跡なり。
一、賀茂大明神法華を信ずる事 一条院の御時年代記に之有り
 恵心の僧都加茂社に七箇日参篭して出離生死の道は何れの経にか付く可きと祈誠有れば、示現して云く釈迦の説教は一乗に留り諸仏の成道は妙法に在り菩薩の六度は蓮華に在り二乗の作仏は此の経に在り文。


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