南無御書
堂塔つくらず布施まいらせずらん、をしき物は命ばかりなり、これを法華経にまいらせんとをもし、三世の仏
は皆凡夫にてをはせし時命を法華経にまいらせて仏になり給う、此の故に一切の仏の始には南無と申す南無と申
すは月氏の語此の土にては帰命と申すなり、帰命と申すは天台の釈に云く「命を以て自ら帰す」等云云、命を法
華経にまいらせて仏にはならせ給う、日蓮今度命を法華経にまいらせて。
P1300