日蓮大聖人御書全集 創価学会版
(ポケット版御書)

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一代聖教大意

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 此の意を存じ給いけるやらん法然上人も一向念仏の行者ながら選択と申す文には雑行難行道には法華経大日経等をば除かれたる処もあり委く見よ又慧心の往生要集にも法華経を除きたり、たとい法然上人慧心法華経を雑行難行道として末代の機に叶わずと書き給うとも日蓮は全くもちゆべからず、一代聖教のおきてに違い三世十方の仏陀の誠言に違する故にいわうやそのぎなし、而るに後の人の消息に法華経を難行道経はいみじけれども末代の機に叶わず謗らばこそ罪にてもあらめ、浄土に至つて法華経をば覚るべしと云云、日蓮が心は何にも此の事はひが事と覚ゆるなりかう申すもひが事にや有らん、能く能く智人に習う可し。

= 正嘉二年二月十四日                 日蓮撰


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満月城岡山ポケット版御書