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P0636 次>此の方等教は謂く鹿苑の後般若の前四教の機に対し処処に四教の法を説いて唯だ二乗を弾呵し菩薩を称揚す、所謂密厳経厚厳経思益経方等経楞伽経浄名経等なり、瓔珞経を以て結経と為す、化儀は漸部の中化法は四教なり、説教の次第に依れば日の次ぎに平地を照すが如し影万水に臨み器の方円を逐い波の動静に随つて一仏土を示すに浄穢不同ならしめ一身を示現するに巨細各異なり、一音の説法類に随つて各解なり、恐畏し歓喜し厭離し断疑す神力不共の故に見に浄穢有り聞に褒貶有り嗅に胆蔔と不胆蔔と有り華に著身と不著身と有り浄名方等の如し、経文に云く「是を過ぎて已後、心相体信じて入出難り無し」文。
説処は鷲峯山白鷺池等の四処十六会同居土の説なり
権大乗なり
帯と名く
熟蘇味と名く
十四年の説なり [三井寺の義] 三十年の説 [山門の義]
般若部 漸と名く[亦秘密教有り亦不定教有り]
淘汰と名く
結経は仁王経なり 已上四十二年なり
百論
中論 三論宗 祖師 嘉祥大師
十二門論 吉蔵大師
此の大般若経は唐の玄奘三蔵の所訳是れ新訳なり、此の経は一部六百巻二百六十五品六十億四十万字一万六百三十八紙なり、
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