日蓮大聖人御書全集 創価学会版
(ポケット版御書)

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富城殿御返事

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*富城殿御返事

 尼御前御寿命長遠の由天に申し候ぞ其の故御物語り候へ。

不断法華経来年三月の料の分銭三貫文米二斗送り給び畢んぬ。 

=    十一月二十五日             日蓮在御判

%   富城殿御返事

*四菩薩造立抄

     /弘安二年五月  五十八歳御作

 白小袖一薄墨染衣一同色の袈裟一帖鵞目一貫文給び候、今に始めざる御志言を以て宣べがたし何れの日を期してか対面を遂げ心中の朦朧を申し披や。

 一御状に云く本門久成の教主釈尊を造り奉り脇士には久成地涌の四菩薩を造立し奉るべしと兼て聴聞仕り候いき、然れば聴聞の如くんば何の時かと云云、夫れ仏世を去らせ給いて二千余年に成りぬ、其の間月氏漢土日本国一閻浮提の内に仏法の流布する事僧は稲麻のごとく法は竹葦の如し、然るにいまだ本門の教主釈尊並に本化の菩薩を造り奉りたる寺は一処も無し三朝の間に未だ聞かず、日本国に数万の寺寺を建立せし人人も本門の教主脇士を造るべき事を知らず上宮太子仏法最初の寺と号して四天王寺を造立せしかども阿弥陀仏を本尊として脇士には観音等四天王を造り副えたり、伝教大師延暦寺を立て給うに中堂には東方の鵞王の相貌を造りて本尊として


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