日蓮大聖人御書全集 創価学会版
(ポケット版御書)

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兵衛志殿御返事 /建治元年十一月 五十四歳御作

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をやというをやの世をすてて仏になれと申すをやは一人もなきなり、これはとによせかくによせてわどのばらを持斎念仏者等がつくりをとさんためにをやをすすめをとすなり、両火房は百万反の念仏をすすめて人人の内をせきて法華経のたねをたたんとはかるときくなり、極楽寺殿はいみじかりし人ぞかし、念仏者等にたぼらかされて日蓮を怨ませ給いしかば我が身といい其の一門皆ほろびさせ給うただいまはへちごの守殿一人計りなり、両火房を御信用ある人はいみじきと御らむあるか、なごへの一門の善光寺長楽寺大仏殿立てさせ給いて其の一門のならせ給う事をみよ、又守殿は日本国の主にてをはするが、一閻浮提のごとくなるかたきをへさせ給へり。

わどの兄をすててあにがあとをゆづられたりとも千万年のさかへかたかるべし、しらず又わづかの程にやいかんがこのよならんずらん、よくよくをもひ切つて一向に後世をたのまるべし、かう申すともいたづらのふみなるべしとをもへば、かくもものうけれどものちのをもひでにしるし申すなり、恐恐謹言。

= 十一月二十日 日蓮花押

% 兵衛志殿御返事


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