日蓮大聖人御書全集 創価学会版
(ポケット版御書)

[目次]

日興遺誡置文

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一、学問未練にして名聞名利の大衆は予が末流に叶う可からざる事。

一、予が後代の徒衆等権実を弁えざる間は父母師匠の恩を振り捨て出離証道の為に本寺に詣で学文す可き事。

一、義道の落居無くして天台の学文す可からざる事。

一、当門流に於ては御書を心肝に染め極理を師伝して若し間有らば台家を聞く可き事。

一、論議講説等を好み自余を交ゆ可からざる事。

一、未だ広宣流布せざる間は身命を捨て随力弘通を致す可き事。

一、身軽法重の行者に於ては下劣の法師為りと雖も当如敬仏の道理に任せて信敬を致す可き事。

一、弘通の法師に於ては下輩為りと雖も老僧の思を為す可き事。

一、下劣の者為りと雖も我より智勝れたる者をば仰いで師匠とす可き事。

一、時の貫首為りと雖も仏法に相違して己義を構えば之を用う可からざる事。

一、衆議為りと雖も仏法に相違有らば貫首之を摧く可き事。

一、衣の墨黒くすべからざる事。

一、直綴を着す可からざる事。

一、謗法と同座す可からず与同罪を恐る可き事。

一、謗法の供養を請く可からざる事。

一、刀杖等に於ては仏法守護の為に之を許す。

 但し出仕の時節は帯す可からざるか、若し其れ大衆等に於ては之を許す可きかの事。

一、若輩為りと雖も高位の檀那自り末座に居る可からざる事。


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満月城岡山ポケット版御書