日蓮大聖人御書全集 創価学会版
(ポケット版御書)

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陰徳陽報御書

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*陰徳陽報御書

 いよいよかない候べし、いかにわなくともきかぬやうにてをはすべし、此の事をみ候に申すやうにだにふれまわせ給うならばなをも所領もかさなり人のをぼへもいできたり候べしとをぼへ候、さきざき申し候いしやうに陰徳あれば陽報ありと申して、皆人は主にうたへ主もいかんぞをぼせしかどもわどのの正直の心に主の後生をたすけたてまつらむとをもう心がうじやうにしてすれんをすすればかかるりしやうにもあづからせ給うぞかし此は物のはしなり大果報は又来るべしとおぼしめせ、又此の法門の一行いかなる本意なき事ありともみずきかずいわずしてむつばせ給へ、大人にはいのりなしまいらせ候べし、上に申す事私の事にはあらず外典三千内典五千の肝心の心をぬきてかきて候、あなかしこあなかしこ恐恐謹言。

=卯月二十三日                   日蓮在御判

%  御返事

*中務左衛門尉殿御返事

   /弘安元年六月 五十七歳御作

 夫れ人に二病あり、一には身の病所謂地大百一水大百一火大百一風大百一已上四百四病此の病は治水流水耆婆偏鵲等の方薬をもつて此れを治す、二には心の病所謂三毒乃至八万四千の病なり、仏に有らざれば二天三仙も治しがたし何に況や神農黄帝の力及ぶべしや、又心の病に重重の浅深分れたり


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満月城岡山ポケット版御書