<前
P1212 次>親無き子は人にいやしまる、所詮寿量品の肝心南無妙法蓮華経こそ十方三世の諸仏の母にて御坐し候へ、恐恐謹言。
= 四月十七日 日蓮花押
/文永八年十月 五十歳御作 於相模依智作
+ 与日朗日心坂部入道伊沢入道得業寺
五人御中参 日蓮
せんあくてご房をばつけさせ給へ、又しらうめ(四郎奴)が一人あらんするがふびんに候へば申す。
今月七日さどの国へまかるなり、各各は法華経一部づつあそばして候へば我が身並びに父母兄弟存亡等に回向しましまし候らん、今夜のかんずるにつけていよいよ我が身より心くるしさ申すばかりなし、ろうをいでさせ給いなば明年のはるかならずきたり給えみみへまいらすべし、せうどのの但一人あるやつをつけよかしとをもう心心なしとをもう人一人もなければしぬまで各各御はぢなり。
又大進阿闍梨はこれにさたすべき事かたがたあり、又をのをのの御身の上をもみはてさせんがれうにとどめをくなり、くはしくは申し候わんずらん、恐恐謹言。
= 十月三日 日蓮花押
% 五人御中
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