日蓮大聖人御書全集 創価学会版
(ポケット版御書)

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上野殿御返事/弘安二年四月二十日

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 日蓮生れし時よりいまに一日片時もこころやすき事はなし、此の法華経の題目を弘めんと思うばかりなり、相かまへて相かまへて自他の生死はしらねども御臨終のきざみ生死の中間に日蓮かならずむかいにまいり候べし、三世の諸仏の成道はねうしのをわりとらのきざみの成道なり、仏法の住処鬼門の方に三国ともにたつなり此等は相承の法門なるべし委くは又申すべく候、恐恐謹言。

 かつへて食をねがひ渇して水をしたうがごとく恋いて人を見たきがごとく病にくすりをたのむがごとく、みめかたちよき人べにしろいものをつくるがごとく法華経には信心をいたさせ給へ、さなくしては後悔あるべし、云云。

=弘安二年己卯卯月二十日                 日蓮花押

%   上野殿御返事


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満月城岡山ポケット版御書